エコジョーズとは
エコジョーズは、従来の給湯器では捨てていた排気熱を再利用して熱効率を高めた省エネ型給湯器です。通常の給湯器の熱効率が約80%であるのに対し、エコジョーズは約95%の熱効率を実現しており、同じ量のお湯を沸かすのに必要なガス量を約15〜20%削減できます。
「エコジョーズ」は主にノーリツ・リンナイ・パロマなどの給湯器メーカーが使用する商標・通称で、正式には「潜熱回収型給湯器」と呼ばれます。現在新品で販売されているガス給湯器の多くはエコジョーズ対応機種になっています。
エコジョーズのメリット
① ガス代が安くなる
エコジョーズの最大のメリットは熱効率の向上によるガス代の節約です。一般的な家族(3〜4人)が使用した場合、従来型と比べて年間5,000〜15,000円程度のガス代削減が期待できます。ガス代が高い地域・お湯をよく使う家庭ほど節約効果が大きくなります。
② CO₂排出量が減る
使用するガス量が減るため、CO₂排出量も約15〜20%削減できます。環境負荷の低減に貢献できる点も選ばれる理由のひとつです。
③ ガス会社の割引・補助金が使える場合がある
エコジョーズへの交換を対象とした自治体の補助金制度や、ガス会社独自の割引料金プランが設けられている地域があります。交換前に居住地域の自治体やガス会社に確認してください。補助金の額は自治体によって異なりますが、1〜3万円程度が多いです。
④ 同じ使用感でガス代が下がる
エコジョーズは省エネ性能が上がっていますが、お湯の温度・水量・使い心地は従来型と変わりません。生活スタイルを変えずにガス代だけを節約できるため、使い始めてすぐに効果を実感しやすいです。
エコジョーズのデメリット
① 本体価格が従来型より高い
エコジョーズ対応機種は従来型の給湯器と比べて本体価格が高い傾向があります。差額は機種によって異なりますが、工事費込みで20,000〜50,000円程度高くなることがあります。ガス代の節約分で元を取るには一定の年数がかかります。
② ドレン配管の工事が必要
エコジョーズは排気熱を再利用する際に結露水(ドレン水・酸性の凝縮水)が発生します。この水を排水するためのドレン配管工事が必要で、設置場所によっては工事が難しいケースや追加費用(10,000〜30,000円程度)が発生するケースがあります。
③ 設置場所に制約がある
ドレン排水の配管先が必要なため、ドレン水を排水できない場所では設置できません。また、エコジョーズの排気口から出る白い煙(水蒸気)が近隣や建物に影響を与えないよう、排気方向にも配慮が必要です。
④ お湯の使用量が少ない場合は元が取りにくい
1〜2人暮らしでお湯の使用量が少ない場合、ガス代の節約額が年間5,000円を下回ることもあります。本体差額をガス代節約で回収するには10〜15年以上かかる場合もあるため、使用量が少ない世帯ではコストメリットが小さくなります。
エコジョーズは得か——元が取れるかの目安
| 世帯 | 年間ガス代節約額(目安) | 差額回収の目安 |
|---|---|---|
| 1〜2人・お湯使用少なめ | 3,000〜7,000円 | 7〜15年以上 |
| 3〜4人・標準的な使用 | 8,000〜15,000円 | 3〜7年 |
| 5人以上・お湯使用多め | 15,000〜25,000円以上 | 2〜4年 |
※上記はガス料金・使用状況によって大きく変わります。プロパン(LPガス)利用世帯は都市ガスより節約額が大きくなる傾向があります。
給湯器の寿命は一般的に10〜15年とされています。交換のタイミングに合わせてエコジョーズに変えるのが最もコスパがよい選択です。まだ使える給湯器をわざわざエコジョーズに交換するのはコスト面で合理的でない場合が多いです。
エコジョーズと従来型、どちらを選ぶべきか
- 3人以上の家族でお湯をよく使う→ エコジョーズを選ぶメリットが大きい
- プロパンガスを使っている→ ガス代が高いためエコジョーズの節約効果が大きい
- 自治体の補助金が使える→ 初期費用差額が縮まるためエコジョーズが有利
- 1〜2人でお湯の使用量が少ない→ 従来型でも十分な場合がある。コスト重視なら従来型も選択肢
- ドレン配管工事が難しい設置環境→ 業者に事前確認が必要
まとめ
エコジョーズは熱効率約95%の省エネ給湯器で、従来型と比べてガス代を年間5,000〜25,000円程度節約できます。3〜4人以上でお湯をよく使う家庭では元が取れやすく、プロパンガス利用世帯ほど節約効果が大きくなります。一方で本体価格が高く・ドレン配管工事が必要・設置場所の制約があるなどのデメリットもあります。給湯器の交換タイミングに合わせてエコジョーズへの変更を検討するのが最もコスパのよい選択です。
